ファジーネーブル
ファジーネーブル(fuzzy navel)は、桃(ピーチ)リキュールにオレンジジュースを加えて作られるカクテルの一般的な呼び名。「ピーチツリー」という銘柄のオランダのピーチリキュールがカクテルのベース(基酒)の定番となっており、「ピーチツリー・オレンジ」と呼ばれることもある。
出典 Weblio
得意の自分語りですのよ。
皆様、初めて飲んだお酒は何か思い出せますか?
大方、親戚の集まりで少しだけ泡をなめさせてもらったビールとか、お屠蘇とか、
ぶどうジュースのような味を想像して想像以上に渋かったワイン とかではないでしょうか。
では、初めて飲んだカクテルは??
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高校三年生の夏
受験真っ只中で予備校の模試の判定に一喜一憂もしていられなくなっていた頃
高一のときに4ヶ月ぐらい付き合って別れた他校の元彼から、サンシャインプールに行かないかという
連絡がありました。
確か、別れた当初は思うことがあったのだろうけど
そこまで彼に対して嫌悪感がなかったし
SNS上ではコミュニケーションはあったし
何せ受験モードで夏らしいイベントもこの年は何一つしていない
まあ、断る理由がない役満 であったので
二つ返事で 「行く」とメールを返しました。
( 当時はガラケーとスマホの過渡期で私はバリバリのガラケーユーザーでした。時代!インスタも旧アイコンよ。TikTokなんてもちろんないわ、あったのはvine)
確か、昔別れた理由は彼が掴み所がないタイプで
何を考えているかが分からず振った みたいな感じだったと思う。
そして、その日が来て久々に再会したわけです。
そこでかっこよくなっていてときめき…ません。
少女漫画ではないので。
彼はプールに行くにしては大荷物で
なぜ、泳ぐだけなのに?相変わらず掴み所がないな
と思っていました
普通に楽しくプールを満喫していました。
「そういえば付き合っていた当時はプールなんて行かなかったな。確か断ったし。デートスポットのようなところに今更いるってウケる」
とか思いながら、ね。
多分水着が恥ずかしいとかそういう理由で付き合っている時は断ってたんだと思います。(笑)
一通り遊んだあと、喉が渇かないかと聞かれて
私が自販機を探そうとしたときに
「美味しい飲み物を持ってきた」と
彼はその大荷物から冷えたタンブラー・ボトルと
プラスチックのグラスを出してくれました
何???と思いながら見ていたら
オレンジ色の液体でグラスが一杯になりました。
よく冷えた濃厚なとろみのあるオレンジジュースで
暑さと、水の抵抗で少し疲れた体にとても嬉しかったんですよ。
味に感激して、これおいしいね!!!!!と言うと
喜んでおかわりを注いでくれて、確か3杯くらい飲みました。
そして、少し休んで喉も潤ったところでまた泳いで
そろそろ帰ろうかというとき
その彼が、「さっきの飲みもの、美味しかったでしょ?」と聞いてきました。
「美味しかった!あのオレンジジュース市販のやつ?味が全然違う!!!」
と返したら
「実はね、桃のリキュールを混ぜてるんだ。そうすると甘さが出て美味しいんだよ。実は、これはお酒。でも、薄くしたから酔ったりはしないと思う」
と得意そうに返してきました。悪い!!
※彼は年上ではありません 同い年です。
その後は彼の提案で電車を使わずにフェリーで博多港まで戻りました。
フェリー、ほぼ貸切状態で 辺りは日が落ちていて
夜景が綺麗でした。
いや、なんで、ほぼ自然消滅の元彼とデートのようなことをしているの?と微妙に気まずく感じながら
何かおしゃべりをしていたと思います。会話の内容までは思い出せない。
まあ、その後は普通に解散しました。
これにて過去の回想はおしまい。
この話、オチも掴み所もありません。
私も大学生になり、
お酒を飲むようになり、あの、「濃厚なオレンジジュース」の名前がファジーネーブルであると知ったときに、ファジーネーブルを居酒屋で頼んでみてもあの時のような驚きと感動には未だ出会えていません。
それくらい美味しかったのか
思い出補正なのか
真夏に野外で、少し疲れているときに甘くて冷たいものを飲んだからか、分からない。
残念ながら「ファジーネーブルを飲むと、あの夏の味がする」とベタベタのトレンディドラマのような台詞を吐けるほど私は恋愛脳ではないし、思い出にも酔えません。
「黒霧島を飲むと悪夢が蘇る」は余裕で言えますけど
まあ、口にした物の周辺のエピソードって
案外記憶に残りますよね。
今度は、居酒屋ではなくバーで
また、感動を上書きできるかな
これも、俗に言う青春というやつなのか?
fuzzy 曖昧なという意味なんだけど
曖昧な記憶と曖昧な思い出のおかけで
この記事も曖昧な着地点ということで
終わります。
※プールや風呂での飲酒は危険だからやめましょう